◇コンセプト
地域(ふるさと)21世紀文明へのデザイン
人間は本来「自然」との交流のなかで生活し、あるいは他者の心的な自然に触発され、そのような関係のあり方のなかで生活しています。このような人間と自然との不断の交流関係は、画一的な地域開発によって、今は大きな危機に見舞われています。
経済性の追及によって招来された、自然との直接的交流から引き離された「都市空間」には、公害に象徴される生活環境の悪化がみられ、また農山村における過疎化の進行は、自然との交流に生きる住民生活そのものの構造的破綻を生じています。
このような現象は、地域の開発が画一的に、地域の外部からの、中央的な発想のもとで展開したために生じたものでありました。
このような発想からなされていった地域の開発は、地域経済を解体し、地域的連帯を欠如させ、ついには地域の独自的な性格づけを失っていきました。
問題の核心は何よりも、その発想方法が中央から地方に包括的にとらえるという思考形態発想者の中央志向的な方法性の内部にその本質をもっている、という点にあるといわなければなりません。
従来、周縁的な地域に局限された問題は、中央から普遍的レベルからその思考の枠内においてとらえられ、したがって地域の問題とは、中央レベルの計画の地域問題への適用といった様相を呈していました。
しかしこのような視座は、地域の問題を他の地域のそれと同種類のもとして抽象化して扱うために、地域固有の問題、その具体的な様相は、その核心的部分を放擲するという欠陥をかかえました。
中央に対する地方、都市部に対する農山村部は、中央志向的な考え方からはそれぞれ「辺境」的地域とみなされがちです。
しかし、「地域」固有の問題の追究こそが、中央レベル抽象的普遍性超える、具体的様相に裏づけられた普遍性を突出するにいたるということ、ややもすると最も辺境的な地域と思料される地域の内部に在化する具体的な生活様式、社会経済上の諸問題のなかにこそ、中央的な方法論によって提起されるマクロ的な見地によっては包括することのできない、したがってまた、その方法論が見過ごしてきた普遍的な課題が存在していることに目を向ける必要があります。
ここにこそ、本来の「地域主義」の観点があります。
「ある一定の地域の諸問題のなかに、現在の社会経済の全体像を浮き彫りにする普遍的な課題をみること」
地域の固有の問題は、その固有性によって地域的な問題とされる必要があるとともに、その固有性によって追究していったとき、初めて一地域の問題は社会経済の全体像を「像」として浮き彫りにすることができます。
現在、地球上では既に21世紀へのアプローチが進められています。
20世紀後半の技術革新による工業社会がもたらした社会病理現象を「画一」から「個」へと位置づけ、それぞれの専門分野の人材と機関を機能させ、郷土愛を基調とするわが郷土濃飛の文明にデザインせんとするものであります。